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(株)トミーウォーカー運営PBW「シルバーレイン」のどこかでうろうろしている高校生 浦雪坤 の色々。
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(生欠伸を噛み殺しながら)

何か、言わないといけない気がして。



+ + + + + + + + + +
カフェの片隅に、ぽつんとパソコンが置かれている。
きっと居るだろうと思って視線をそちらに移動すると、やっぱり居た。

ぼんやりと椅子に座り、背凭れに寄りかかるオレンジ色のツナギ。



ああ、生きている。

そして活きている。



遠目に、疲れきったその姿を眺め。

最後にかけるべき言葉かどうか分からないが、兎に角何か言わなければいけないと
半ば使命感のような気持ちで江間の前にしゃがみ込んだ。



自然と見上げるような形になり、
江間は椅子の背に、私はパソコンデスクの脚に凭れる。

手を伸ばし、
こん、と軽く江間の額をノックするように叩いた。



「おい江間。生きとうか。」



反応を見るのが少し怖くて、
直ぐに手を引っ込めて目を伏せる。


江間が返す言葉を待たず、ぽつぽつと言葉を紡ぐ。
何か聞こえたような気もするけれど、聞かない。


目を合わせたら。言葉を耳に入れたら。
きっとまた何処かからおかしな言葉が出てくるのだから。





「…生きとうな。   うん。」





目を伏せて、頭を下に落としたからだろうか。
それとも





「良かったやん。」




それとも

言いたいことが言えたから だろうか




「いや、良かったわ。私が」




言いたいことが言えたから

糸が切れたように体が重くて




「…何や、眠うて同じことしか言われへん。」




糸が切れたように体が重くて

喉の奥に押し込めてた言葉が




「お前も休んどき。
…五日間せいぜい、指差して笑われとったらええわ。」




喉の奥に押し込めてた言葉が

ぽろりぽろりと。




「ほなな。    おつかれ。」



ぽろりぽろりと。

押し込めていたことを恨みもせずに。








江間が見ているかもしれないのに

私は

笑顔になっていたような気がする
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プロフィール
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非公開
自己紹介:
■浦雪 坤(うらぶき こん)

1991年9月27日生 16歳
ゾンビハンター×月のエアライダー
高校1年9組



==
earthbound
━━ a. 地球に向かっている; 地表を離れられない[に限られた]; 世俗的な; 平凡な, 想像力のない.


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拙いアンオフィSSなどを書き散らすブログ。
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