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(株)トミーウォーカー運営PBW「シルバーレイン」のどこかでうろうろしている高校生 浦雪坤 の色々。
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一晩経った。

まるで鶏頭だ。



+ + + + + + + + + +
取り憑かれたように東洋ビルの1階に佇む。

ここまで来ると見えざる狂気にでも侵されているんじゃないかと笑ってしまう自分が居る。




人は弱い。

弱いから強くなろうとすることは

何がいけない?





根本的な欠けに気づかないまま、11階に向かうエレベーターホールの扉をくぐった。






階段を使えば良かったと思った。




「………何でこんな時に…」






宇気比。





何で居るんだ。




居ると思わなかったのはお互い様なのだろう、
普段より少し呆けたような、考え事をしているような表情。


久しぶりに顔を見られたことがとても嬉しかった けれど







「…丁度良かった、…あの、な?」




何か、聞こえた。

責められるに違いない。

きっと酷いことを沢山言ったからだ。
何も言わず追い返したからだ。






途端、くるりと背を向けて階段に走る自分が居た。





「ッ、何で逃げるん…!!」




後ろから微かに届く声。




「…会いとうない!ついて来んでええ!」





また、嘘をついた。

会いたかったのに。

ずっとずっと仲直りをしたかったのに。



これでまた嫌われた。

そう思うと、自然と足が速まる。






階段を駆け上がる。

もう戻れない。




後ろに響くもうひとつの足音に

嬉しさと恐れを感じながら






階段の先はきっと

弱い自分が映っては消える鏡の袋小路だ



直視する勇気も無い

無かったことにして引き返すには矜持が高すぎる



だから

鏡を割って



出鱈目に前に進むしかなくて

なんて馬鹿だ、割れば割るほど鏡の中の自分が増えるだけなのに







追いかけてこないでいいよ 宇気比

これ以上失望しないで欲しいから

これ以上哀しい顔をさせたくないから




戻れない、引き返せない

それは気づかない振りをしていた

嫌われたくない気持ちの先にあるものもきっとそう
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プロフィール
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非公開
自己紹介:
■浦雪 坤(うらぶき こん)

1991年9月27日生 16歳
ゾンビハンター×月のエアライダー
高校1年9組



==
earthbound
━━ a. 地球に向かっている; 地表を離れられない[に限られた]; 世俗的な; 平凡な, 想像力のない.


■当ブログについて
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拙いアンオフィSSなどを書き散らすブログ。
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