+ + + + + + + + + +
「お姉ちゃん、これ何?
私は高校とか…」
困惑した表情で、ぬいが封筒を食卓の上に置いた。
うん、と頷いて封筒に目線をやる。
銀誓館学園。
鎌倉から遠く離れたこんな場所にも、噂くらいは伝わっていた。
後ろのリビングでつけっぱなしになっているテレビからは、
犯人の行方が分からない猟奇事件の特集が流れている。
『いやあ、犯人は人間じゃありませんね』
コメンテーターの何気ない一言に、ぬいが眉を顰めて私を見た。
「本当に、人間じゃ無いんかな…。
きっとこれに書かれてるような、 …ゴースト?なん?」
ぬいは高校に行っていない。
月の半分はベッドで点滴に繋がれているような子。
可愛い可愛い、双子の妹。
(ぬいに、私の身体を半分分けてやれたらいいのにな)
口癖のようになっていた言葉が、
今日は出ない。
ぬいが高校に行きたがっていたのは知っていたけれど。
これが本当に銀誓館学園の入学書類なら、ぬいにゴーストとやらを退治するなんて。出来るわけが無い。
ちら、ともう一度封筒に目をやって。
瞬間、皮膚の下で何かが蠢く感覚に襲われる。
それは決して、良い予感ではなかった。
「どうしてぬいに来たのか、私にも分からんわ。こんなもん捨てとくし。
…気にせんと、散歩行こ。バイト代入ったからチーズケーキも買うよ。」
ぬいがいつもの笑顔で うん と頷く。
何時の間にか空は曇り、重たい風が吹き始めていた。
私は高校とか…」
困惑した表情で、ぬいが封筒を食卓の上に置いた。
うん、と頷いて封筒に目線をやる。
銀誓館学園。
鎌倉から遠く離れたこんな場所にも、噂くらいは伝わっていた。
後ろのリビングでつけっぱなしになっているテレビからは、
犯人の行方が分からない猟奇事件の特集が流れている。
『いやあ、犯人は人間じゃありませんね』
コメンテーターの何気ない一言に、ぬいが眉を顰めて私を見た。
「本当に、人間じゃ無いんかな…。
きっとこれに書かれてるような、 …ゴースト?なん?」
ぬいは高校に行っていない。
月の半分はベッドで点滴に繋がれているような子。
可愛い可愛い、双子の妹。
(ぬいに、私の身体を半分分けてやれたらいいのにな)
口癖のようになっていた言葉が、
今日は出ない。
ぬいが高校に行きたがっていたのは知っていたけれど。
これが本当に銀誓館学園の入学書類なら、ぬいにゴーストとやらを退治するなんて。出来るわけが無い。
ちら、ともう一度封筒に目をやって。
瞬間、皮膚の下で何かが蠢く感覚に襲われる。
それは決して、良い予感ではなかった。
「どうしてぬいに来たのか、私にも分からんわ。こんなもん捨てとくし。
…気にせんと、散歩行こ。バイト代入ったからチーズケーキも買うよ。」
ぬいがいつもの笑顔で うん と頷く。
何時の間にか空は曇り、重たい風が吹き始めていた。
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
坤
性別:
非公開
自己紹介:
■浦雪 坤(うらぶき こん)
1991年9月27日生 16歳
ゾンビハンター×月のエアライダー
高校1年9組
==
earthbound
━━ a. 地球に向かっている; 地表を離れられない[に限られた]; 世俗的な; 平凡な, 想像力のない.
■当ブログについて
シルバーレイン内の日常、キャラ設定、
拙いアンオフィSSなどを書き散らすブログ。
シルバーレインをご存じない方はブラウザバック。
1991年9月27日生 16歳
ゾンビハンター×月のエアライダー
高校1年9組
==
earthbound
━━ a. 地球に向かっている; 地表を離れられない[に限られた]; 世俗的な; 平凡な, 想像力のない.
■当ブログについて
シルバーレイン内の日常、キャラ設定、
拙いアンオフィSSなどを書き散らすブログ。
シルバーレインをご存じない方はブラウザバック。
最新記事
(04/04)
(03/15)
(03/11)
(12/03)
(11/21)
(10/31)
(10/01)
アーカイブ
リンク
アクセス解析